公安9課とは

 

 電子立国を宣言した我が国は、急速な電脳化と義体化により発展したが、裏社会においても同様に、飛躍的に勢力を拡大したテロ組織やマフィアによって、反国家的脅威にさらされていた。
 しかし、一省庁では対応しきれないにもかかわらず、他省庁との連携も期待できない現実があった。姿を見せない犯罪集団を取り締まるには、各省庁の縄張りを超えた横断的かつ独立した機動部隊が必要になった。だが独立した構成組織は太古から、考えられていたが、日本には平和憲法があり、9条問題は大変デリケートなものである。
 だが首相の暗殺により急転換した。この首相が在任中に作成した命令書により、国際救助隊の創設が決まった。だがその予算の8割が、或る組織の設立に使用された。
 その組織とは情報ネットワーク化が加速度的に進展し、犯罪も複雑化・多様化する時代に、事前に犯罪の芽を探し出し、これを除去する攻性の組織、それこそが公安9課、通称「攻殻機動隊」である。

 公安9課は設立の際、イギリスの第22スペシャルエアサービス(SAS)連隊を参考にしたようである。少佐も訓練に派遣されている。だが攻殻機動隊は、SASよりさらに攻撃的な部隊を目指している。
 9課のメンバーは、元軍人、軍属、特捜のエリートなどで構成されている。彼らはスカウトにより各方面から集められ、現在の身分は民間の(架空の)警備会社社員として偽装されている。少数精鋭であり、当初は課長も含め8名で構成されている。
 主な任務は、要人警護、汚職摘発、無差別殺人、電脳犯罪、テロとあらゆる犯罪に対する予防と攻撃である。
 特に国家の保安、機密、情報に関する事件では、超法規的な手段で予防し、実力行使も行う。どちらかといえば警察組織よりは、情報部的な活動を行う。
 9課は高レベルな電脳技術を使い、暗号通信、ハッキング、情報収集、そして改ざんを行い、犯罪の芽を摘んでいく。また高度な義体化による戦闘力で強行突入、犯人制圧などで事件を解決していく。そして装備も、思考戦車「タチコマ」や専用のティルトローター、また軍隊に匹敵する火器類を装備しており、たとえ政府要人であっても反国家的犯罪を犯せば、容赦なく検挙していく。
 犯罪に対して常に「攻性」であり続ける。これが攻殻機動隊である。

ここの情報は、メインとして「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX ビジュアルブック」を使用しています

 

 

メンバー 主要メンバーの他、後方支援の隊員も網羅
装備 銃器類
機動力 陸海空での移動手段
情報戦略 犯罪の発見・良くし・解決の為、情報収集が重要
9課の活動 9課が扱う犯罪

 

 

メンバー

草薙素子(MOTOKO KUSANAGI)

攻殻機動隊隊長。的確な判断力と、冷静かつ敏速な行動力を備えた女性サイボーグ。完全義体化された身体と電脳を持つがゆえに、自分の存在自体に疑問を抱いている。
戦闘経験はイシカワ、サイトウらと共に長く、2020年にメキシコでサイトウと対峙した時も、すでに高い戦闘能力を持っていた。

身長:TV版では168cm

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S.A.C. 2ndGIG

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コドモトコ





コドモトコ





クロマ


ヒララ


ハダリ


コドモトコ





クロマ





コドモトコ

バトー(BATOU)

攻守ともに優れた能力を備え、素子の右腕として、9課のサブリーダー的な役割を務める。ボディーは素子と同様に、ほとんど義体化している。火器は拳銃から対戦車ライフルまで何でもこなす。元レンジャー隊員のようであり、風貌からは「武闘派」のようであるが、本人は「情報戦のプロ」と言っている。

身長:映画版192cm TV版では187cm

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この時はまだ、
ポニーテールはありません


ポニーテールがあります


ポニーテールがあります


ポニーテールがあります


ポニーテールがありません
(S.A.C.では初めて)

トグサ(TOGUSA)

警視庁本庁から草薙により引き抜かれた9課隊員。本庁では刑事課所属。一部電脳化はしているが、ほとんど生身に近い。唯一の所帯持ちで、子供もいる。個人携行火器はリボルバーのマテバを使用する。

身長:映画版180cm TV版では178.5cm

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荒巻大輔(DAISUKE ARAMAKI)

公安9課のボス(映画版−InnocenceとGhost in the Shell−、そしてcomic版では部長、TV版−S.A.C. 1st、 2ndGIG、 SSS−では課長)。通称「攻殻機動隊」の責任者として各種任務の指揮を執る。

身長:映画版160cm TV版では153cm

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イシカワ(ISHIKAWA)

9課の中堅隊員。しかし素子とは、一番つきあいが長い(国連軍の一員当時から)。沈着冷静で状況判断に優れる。現場での任務ばかりではなく、ネットに侵入して情報収集に当たる事も多い。

身長:映画版175cm TV版では180cm

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サイトー(SAITO)

狙撃のスペシャリスト。2020年当時は、傭兵としてメキシコにおり、国連軍に属していた少佐と敵対関係だった。そこで対決し少佐に敗れたが、その腕を買われ部下となった。その時左眼を負傷したが、「タカの目」と呼ばれる狙撃支援用の衛星を利用した射撃管制システムを身につけ、さらにその正確性が増している。 

身長:TV版では172cm

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ボーマ(BORMA)

9課一番の大男。その体格から通常戦闘能力は高いが、情報戦能力も高くイシカワと共に情報戦を行い、またワクチン作成なども行う。現場ではバズとコンビを組む事が多く、聞き込みでやくざ事務所へ押し込んだりもしている。
軍経験もあり、当時は爆弾を仕掛ける仕事をしていたそうだが、9課では爆弾処理をしている。また義眼の形から、レンジャー隊員だった事を予想させる。

身長:TV版では200cm

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パズ(PAZ)

聞き込み等での情報収集や荒事を得意とする。ボーマとコンビを組みバックアップをする事が多く、やくざ事務所で2人を見る事ができる。ちんぴら風の風貌の為、一番適任か・・・。武器はナイフが得意である。 

身長:TV版では177cm

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プロト(PROTO)

AIや機械を利用したアンドロイドではなく、クローン技術を使った人造人間であるバイオロイドのプロトタイプ。

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タチコマ(TACHIKOMA) & ウチコマ(UCHIKOMA)

タチコマは剣菱重工によって開発されたようだ。そしてタチコマの頭脳とも言えるAIは、「ラボ」と呼ばれる部署で開発された。
タチコマは、公安9課の隊員を後部ポッドに搭乗させて、装甲服の役割を果たす小型思考戦車。AIによる自立行動も行えるのだが、作戦行動よりも好奇心を優先させる(それがよい結果を生むこともあるが)ことがあるため、支援任務以外に使うことは難しい。だが9課の重要なメンバーである。

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アズマ(AZUMA)

荒巻課長(SACでは)の知り合いの紹介で、陸自情報部出身。荒巻の口利きもあるが、一応最終試験まで残り9課に配属された。

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ヤノ(YANO)

9課の新人隊員。アズマと同期で、S.A.C. 2ndGIGから登場。
「19.相対の連鎖」において、武装難民のグループと抗戦し殉職する。

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コガ(KOGA)

9課の新人隊員。Innocenceから登場。イシカワについて研修を受けている。
Innocenceでは、殺されたロクスソルス社の検査部長の殺人現場に行きその遺体を見て、食べたばかりのツナサンドを吐いて対面をした後、イシカワに言われ遺体を回収。そして検死のために、その遺体と署に帰った。

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鑑識(Identification)

公安9課の鑑識。鑑識ではあるが、義体のメンテナンス、タチコマのメンテや調整、電脳解析などあらゆる分野での識別調査を行う。

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 クロマティ   マツイ       
    シノヅカ       ヨシムラ

 

オペレーター(Operator)

後方支援や雑務、さらにはティルトローターの操縦までこなす多機能アンドロイドである。しかしタチコマ程の高性能なAIは備えておらず、タチコマに自己言及のパラドックスを投げかけられ、無限ループに陥ってしまう。
オペレーター嬢達は外観が同じで、ポニーテールをしている。この時代、各官庁でもアンドロイドを多数導入しており、それぞれ特徴が違う。海自はロングヘアー。陸自はメガネっ娘などである(「
攻殻機動隊用語解説」オペーレーターより)。
これは、そこの長の好みの様である。そうすると、9課アンドロイドのポニーテールは、荒巻の好みなのか?。

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その他スタッフ

9課では、よく知られているメインスタッフの他にも、各方面のスペシャリストが多数存在する。

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行動監察官



 
サイボーグ医師

 

 

装備

銃器

ツァスタバCZ-M100

「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」に登場

この銃の元と考えられるCZ99は、軍用向けの大型ダブルアクション式自動拳銃で、旧ユーゴスラビア(現セルビア)のツァスタバ アームズ社が開発し、旧ユーゴスラビア(現セルビア)軍の制式拳銃に選定された。
9mm×19弾(.40S&W)を使用。

セブロ C-26A


サウンドサプレッサー付き

 9課のアサルトライフル。サプレッサーの装備が可能で、潜入時の携行に適している。
弾薬 : 5.45mm×45ライフル弾

 前世紀末にFNハースタル社より提唱された個人防衛武器P−90のコンセプトを、40年の歳月を超えセブロ社が昇華させたと思われる短機関銃である。
 現在においても革新過ぎたP−90の装弾システムは設計思想から排除され、保守的で確実性の高いL字型マガジンには強力な貫徹力を誇る5.45mm×45弾が50発装填されている。少佐が好む、ジャムりづらい堅実な構造を備えた銃である。
 射手の利き手に関係なく使用できる様にセレクター、コッキングレバーは左右両側に配置されている。
 照準装置としてロータリー式のアイアンサイトが付いてはいるが、前後のサイト長が不足気味なのは否めない。 それを補うためにレーザーサイトが装備されているので、より正確で迅速なサイティングも可能である。
 その反面、銃身が短いため狭い場所での取り回しに優れているので、9課の任務としてはこの大きさに勝る物はない。

セブロ C-30

 ミニグレネードも使用可能な、9課のアサルトライフル。マガジンはC-26Aと共用できる。
弾薬 : 5.45mm×45高速ライフル弾

 1つ上のセブロ C−26Aを母体にして、性能向上を図ったモデル。
 主な改良点は、
○初速と集弾性を向上させるためのロングバレル化
○銃口にフラッシュハイダーの装着
○攻撃力向上のために、銃身下部にアッド・オンタイプ40mmグレネードを装着
○サイト関連の変更
 これらの改良は、Cシリーズはパーツの共有化と、換装によってさまざまな用途に対応することを前提にモジュール構造化されているから出来ることである。
 アッパーフレームの延長とロングバレル化により、銃床部も大型化され、射撃時の安定化が図られている。
 大型のコンペンセイターの効果も高く集弾性は良さそうだ。上部にのみ開口部があることから、発射ガスを上側に集中廃棄することで、銃口の跳ね上がりが少ないと思われる。
 グレネードは、弾薬をコンピュータ制御して敵の頭上で炸裂させる「エア・バースト」タイプも使用可能である。
 サイトについては、光学サイトの装着と、レーザーサイトのスイッチをトリガーに移動して使いやすさを向上させている。さらにQRS照準が可能となっており、光学サイトにも電子的な照準システムが内蔵されていると考えられる。

セブロ M-5 3.5in.

 少佐が通常携行(S.A.C.1stで)しているハンドガン。SA/DA(シングルアクション/ダブルアクション)のオートで、小口径高速弾を19発装弾可能。
弾薬 : 5.45mm×18高速弾

 大型のフィンガーレストが特徴的な、セブロ社製の中型ハンドガン。極めて精度が高く、3秒間に全弾発射しても弾が詰まることがない。
 アンピセーフティ、リングハンマー、3.5インチのショートバレルというコンポーネントは、被服の下に隠しやすく、どちらの手でも取り出しやすい中型の自衛用ハンドガンと思われやすいが、実際は強力なファイアパワーを持つ「羊の皮をかぶった狼」である。
 その理由は弾薬にあり、通常は鉛を使用している弾芯にアルミを使用することで軽量化を図り、鉛使用時の倍近い銃口初速を獲得している。高い貫通力のため、強化サイボーグに対しても致命的な武器となっている。
 弾は小型だが強力な5.45mm×18弾を使用しており、この銃サイズにして19+1発というハイキャパシティを持つ攻性ハンドガンに仕立てている。

マテバ オートリボルバー M-207

「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」に登場

正式名称: 9mmリボルバー・ハンドガン
 マテバ・モデル207
概要: 9mm・パラベラムを使用するリボルバー・タイプのハンドガン。オートマチックを正式採用する9課の中で、トグサだけがこの銃を使用する。
バレルウエイトの下に銃身がきているのが外見上の特徴で、これにより発射時の銃口の跳ね上がりが少なく、命中精度が高くなっている。

 

マテバ オートリボルバー M-2008 4in.

マテバ社(マキナ・テルモ・バレスティック社)が競技用として開発した、6連装のオートマチック・リボルバーの最新モデル(2030年当時)がこのM-2008。この銃は、架空のものである。
トグサがこだわりを持って愛用しているこの銃は、下にあるM-2006(これも架空の銃)を押井監督がアレンジしたものである。

マテバ リボルバー M-2006M 2.5in.

イタリアのマテバ社が1997年に開発したマテバ 6 Unicaを、攻殻用にアレンジしたもの(架空の銃)。
銃身の跳ね上がりを抑えるためにシリンダー(回転弾倉)の一番下の弾を発射する(普通は一番上)というユニークな構造を持ち、シリンダーのスイングアウトの方向も上方向(普通は横)で、更には用途によって自由にバレルを換装できることから高い汎用性を獲得している。加えて、リボルバーでありながらオートマチック機構を備えているため「オートマチックリボルバー」とも呼ばれる。

この「リボルバーにオートマチック機構」について具体的に説明すると、初弾をダブルアクションで発射し、その反動でバレルからシリンダーまでがわずかに後退することで撃鉄を自動的に引き、シリンダーを回転させるという仕組みである。そのためリボルバーの持つ信頼性を兼ねていながら引き金が自動拳銃並みの軽さになっているので命中精度を向上させることができる。

(Wikipediaより)

クルベナ・ツァスタバ・ノスレ CZN-M22

「攻殻機動隊/GHOST IN THE SHELL」に登場

セルビア製。P90などに使われる、5.7mm弾を使用。 
プルバップ方式(マガジンをグリップより後に配置する)で、トリガー下のセレクターで、セミ、フル、セフティを切り替えるのが特徴である。


マガジンの装填

セブロ狙撃ライフル

 主にサイトーが使用している50口径(12.7mm)の狙撃ライフル。12.7mm×99弾を15発装填できるヘリカルマガジンを装備した、ボルトアクションのスナイピングシステムを採用している。
 バレルはレシーバー側で保持されるフローティングバレルで、精度の保持に一役買っている。
 さらにバイポッドとモノポッドにより銃の安定が保持されるので、時として長時間に及ぶ狙撃任務中の射手にかかるストレスも最低限に抑えられるだろう。

NTW20対物ライフル

 NTW20はセミオートマチックのアンチマテリアルライフルで、極めて強力な20mm×180弾を使用する。
 5連ボックスマガジンはフレームの中心線上に上部より装填(Mauser C96のように)され、照準器はオフセットされている。
 あまりにも反動が大きすぎるので、射撃時は地面に固定されてから発射され、さらにレシーバー部分が後方にスライドして、反動を打ち消す構造になっている。まさしく、対戦車ライフルである。

Mauser C96 → 
(モーゼル C96)

このモーゼルは、かつてモンゴルの騎馬兵がよく使っていた。
トリガーの前にマガジン(カートリッジのみ)があり、前部が重いために撃った時の跳ね上がりが小さく、揺れる馬の上で連射をするのに、好都合だったのかもしれない。

FNハーフスタイル ハイパワーM7 カスタム

 元々はベルギーにあるファブリック・ナショナール社(略して FN)が作ったセミ・オートマチックの銃。前世紀中盤に開発された銃であり、近代拳銃の基本要素が詰まったこの傑作銃をベースに公安9課で、高速徹甲弾が撃てるように銃全体の剛性を高めるなどのカスタム化が施されたものであって、90年以上も前に設計されたとは思えない完成度の高さである(設計者 : ジョン・ブローニング「John Moses Browning」アメリカの銃器設計家)。その原形と思われるのが、右のBrowning Hi-Power Mk.III SFSである。
 前世紀末の第4次非核大戦以降、アメリカ帝国軍ではストッピングパワーの不足する9mm弾を使用するM9ピストルに対する不信から「45回帰」とよばれ、45ACPを使用するハンドガンへの要望が強まった。一部エリート部隊では従来の9mm弾を使用することを拒否し、独自採用を決行したため物議を醸した事があった。
 その中で陸軍第75レンジャー連隊が採用したのがこのハイパワーM7であり、ヨーロッパ系のFNハースタル社が作った唯一の45口径ピストルである。


Browning Hi-Power Mk.III SFS

G33 ADVANCE

 オーストリアのグロック社製で前世紀末のコンパクトオートのカスタムガン。
 .357口径のG33にアンダーマウントレール、コンペンセイター、ロングマガジンとマガジンカバーを装着したもの。
 基礎訓練で使用している事から、9課では最低でも.357SIG弾以上のパワーを持つ弾薬でなければ効果の薄い対象を想定していると思われる。
 なぜ、コンペンセイター(
フラッシュハイダー 日本語で「消炎制退器」)付きモデルのあるG31やG32を選択せず、わざわざ最小モデルのG33にオプションをつけたのかを推測すると、潜入捜査時はオプションをはずし一般の市販品を装い秘匿性を高め、いざ強制捜査や突入となるとフルサイズのものと同等のファイアパワーを発揮する為ではないだろうか。
 賛否両論のあるトリガーに付く独特のセーフティ(右画像)。リアサイトは引っかかりの少ないタイプに変更されている。

SMG(バトーのサブマシンガン)

 バトー私物のサブマシンガンで、形式不明。セブロ社製と思われるが詳細はわからない。セブロCシリーズのバリエーションの様だが、C-26Aと比較すると簡素化された廉価版の様である。
 車両搭乗員の自衛用などの目的で開発され、護身用にも普及しているのか?。

 
毎分900発を発射できる。
 弾薬 : 5.45mm×45ライフル弾(C-26Aと同様)

M-134(バトーのミニバルカン砲)

 M-134は、ジェネラルエレクトリック社が航空機搭載用に製作した20mmバルカン砲であるM-61A1を、口径7.62mmに縮小した機関銃でミニガンとも呼ばれている。最大毎分6,000発発射可能な連発能力はM-61A1と変わらない。前後に400発入りの弾倉を持っている。

ボーマの大砲

 形式不明の大型火器で、おそらくセブロ社製ではないかと思われる。脱着式の弾倉を持つ、口径40mm程度の半自動連発式グレネードランチャーと思われる。巨大すぎるサイズやQRS照準以外の照準器が全くない事からも、義体化された射手にしか使いこなす事ができないだろう。
 S.A.C.1stではビル内の戦闘で使用していた為、対人グレネードを使用。

狙撃システム

 海上自衛軍が正式採用している20mmセミオートマチックスナイピングシステムである。
 基本的な構成が同一なことからも、前述のNTW20対物ライフルをベースに設計されていると思われる。銃本体だけでなくコントロールユニット、ヘリコプターまでも含めてのトータルシステムである。この時代、設置する場所(これの場合はヘリコプター)をも含めたトータルシステムで開発する為、その性能は驚異的である。

 

機動力

ティルトローター(Tilt Rotor)

 ティルトローターとは垂直離着陸できる航空機で、VTOL機( Vertical TakeOff and Landing: ヴィートール機)の事である。同じく垂直離着陸ができる回転翼機であるヘリコプターとは、異なる種類である。
 垂直離着陸できるヘリコプターと比較すると、遠距離飛行、高速飛行共に優れており、それでいてホバリング時においての騒音レベルは同型のヘリコプター以下のレベルにおさえられる。
 また輸送力も大きく、タチコマなら6機、バンタイプの車両なら1台を輸送できる。そしてダイブ装置も備えてあり、本部と同じ作業が可能と思われる。
 迅速かつ隠密行動が基本の公安9課にとって、ヘリコプター以上に必要不可欠な機動力である。

 イノセンスでは、可動ローターは当然であるが翼についても「可変展開翼」を採用している。コクピット部分は曲面で構成されており、窓は存在しない。それはパイロットが機体と直接神経コネクトして操縦を行っているからで、言うなればティルトローター型の義体である。

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VX-30

中型ヘリコプター

 偵察から救助、ヘリボーン作戦まで多目的に活躍する9課専用のヘリ。ティルトローターでは侵入できない狭隘(きょうあい)な地形やビルの谷間等では大きな威力を発揮する。そのため、町中で降下もしくは着陸する必要がある場合、ティルトローターよりこのヘリを使用することが多い。
 機体各所には各種センサー類が見受けられ、9課が使用する他の機動力と同じように情報収集機能なども搭載されていると思われる。
 タチコマも1機なら搬送できる能力を持つ。

潜水艦

 テロリストが潜んでいる海上プラントへの侵入等に使用される。潜水艦を「シークレットサービス」と言うように、その存在が殆ど知られていない装備である。そのためスペック等も全く不明で、どこでどの様に運用されているかも全く判らない。使用頻度が低い機動力であるため、海上保安庁からのレンタルである可能性が高い。
 デッキ部分が格納庫になっておりタチコマ2機を余裕で搬送できる。独特なスクリューの形状から静粛性も高そうである。

偽装バン・トラック

 公安9課で最も活用されている機動力である。様々な事件現場で用いられている。
 簡単な基地機能(ダイブ装置など)も有しており、指揮車としても優れた性能を持つ。しかし隠密行動をモットウとする9課としては、バンの外装を一般企業に模している。
 内定調査の拠点として使用される事が多く、犯罪現場で見ることができる。
 意外と輸送力もあり、タチコマ1機の輸送が可能である。

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9課公用車

 9課には課が用意した「公用車」がある。荒巻や少佐のような、上のクラスには専用車もある。
 これらは捜査や尾行などの犯罪現場への移動の他、自家用車的な使い方として荒巻が政府施設へ行くような用途でも使用される。

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バトー私用車

 9課には上にあるような「公用車」がある。しかし至極個人的な理由から、バトーのように私用車を利用する者もいる。

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ランチャー ストラトス
   
フォード GT40

 

 

 

情報戦略

9課の施設

 公安9課の本部は神戸市沖合の海上都市である、新浜市市内の政府関連ビル内にある。本来ならば首都である、福岡に設置されるべきなのだが、カモフラージュの意味と新浜が首都だった名残から、ここに設置されたと思われる。
 一見すると、何の変哲もないオフィスビルに見えるが、内部には以下に説明のあるコントロールルームであるオペレーター室を始め、電算室、タチコマのハンガー等、9課には必要不可欠な施設が全て揃っている。
 ビル内部はたくみに偽装されており、一般の人間が入れない構造となっている。

9課ビル

 新居浜市内にある9課本部ビル。屋上にヘリポートも装備し、ティルトローターも離発着できる大きさがある。
 S.A.C. 1stの最後には海上自衛軍を迎え撃ち、ビル内を爆破したため内部は被害を被ったが、9課ビルとして建設されたこのビルは一般的なオフィスビルに比べ堅牢に作られていたようで、修理をしそのまま使っているようだ。

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オペレーター室

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ダイブ室

 公安9課の電脳戦全てを制御しており、まさに9課の中枢施設である。
 このダイブ室では主に情報の収集・解析やワクチンの作成、時にはハッキングを行い、データの改ざんも行っている。
 また各種資料を精査、巧妙な改ざんの痕跡を発見し捜査のバックアップを行っている。
 情報解析・収集などの際、時としてダイブ室の能力では足りない事態が起きる。その際には科学技術庁のヘカトンケイルや通称ビッグブラザーと呼ばれる、米帝の国家偵察局が誇る検索システムを使用している。またサポートとして、オペレーターの電脳やイシカワのセーフハウス兼サポート施設も、セカンドバックアップとして重要な役割を果たす。
 ダイブ装置は4基(S.A.C.1stでは)あり、イシカワはここに常駐する事が多く、ボーマもイシカワのバックアップとして居たりする。ダイブ装置は、情報を立体的に投影し大量のデータ処理を容易にしている。首筋のデバイスと直接接続できアクセスロスは無い。

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ブリーフィングルーム(Briefing Room)


SSSより

 作戦会議などを行う部屋。戦時中、作戦行動を起こす前の「打ち合わせ」のことをブリーフィングと言った。各自が集めた情報の報告による共有を行い、次の作戦行動を決め、指示していく。

IRシステム

 IRとは、Infra-Red(赤外線)の略。自動車を監視するNシステムの人間版といえる。犯罪の捜査や犯人の検挙、発見に有効なシステムとして機能しているが、逆にプライバシー保護のため、使用には細心の注意が必要である。
 各所に配置されている監視カメラからリアルタイムで情報を収集しているので、犯行の瞬間を捕らえる事もあり、事件解決に大きな威力を発揮する。
 しかしそんなシステムのデータを改ざんし犯罪現場の証拠を消すといった手口の、「目隠しイワン」という誘拐事件もあった。

インターセプター

 「視覚傍受法」の改正により導入された盗視聴覚素子。MM(マイクロマシン)技術を用いてセラノゲノミクス社が開発した。指定の書類を提出すれば、警察関係者なら誰でも使用することができる。素子の寿命は約3ヶ月間で、その間は行動確認のための張り込みが不要となる。
 健康診断等で医療機関を対象者が利用すれば、仕掛ける事ができる。取り付ける事ができれば、電脳ハックより手早く、対象者の行動等を全て見る事ができる。しかしこれにより、インターセプターは「プライバシーの概念」を一変させた。

セキュリティー

 電脳犯罪に対抗する公安9課ではセキュリティー対策は重要である。ハッキングしてきたハッカーを逆に攻撃する「攻性防壁」や敵のゴーストを封じ込める「防壁迷路」にて備えている。また「身代わり防壁」で自分を守っている。
 しかしそんな9課であってもSSSでは、仕込まれていたウイルスにデータを消されてしまったこともある。

電脳通信

 略して「電通」。電脳を通じてあらゆるデータを送受信する技術。電脳化をすることにより、脳を直接インターネットに繋げることができるために、情報を送り込むことが出来るので意思の疎通がダイレクトにできる。だが電通はゴーストをインターネット上にさらけ出す事でもあるため、防壁は必要不可欠である。
 メディア等の情報は携帯端末を使用し、電脳へと送る。その情報は多人数、双方向で各員に送受信される。
 9課では機密保持のため、暗号通信が多用されている。枝を張られない為にも、対個人への重要な指示には、必要不可欠である。
 普段は無線による電通を多用しているが、枝を張られる(盗聴される)リスクが高いため、重要な内容で通信相手がすぐそばにおり、他者に聞かれたくない時などは、首筋のプラグ同士をつなげ直接接続する場合がある。またブリーフィング時には、ハブを通して9課メンバーが全員繋がる事がある。

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有線のQRSプラグ


生身の荒巻は、トランシーバー

QRSプラグ

受話器の様な端末からケーブルを引き出す

そのケーブルをプラグに差し込む




QRSプラグは、基本的に他作品と同じく、首筋の裏側に存在する。
しかしコードを取り出しやすくする為に、首輪状のものを利用し、前方に引き出しやすくしている

ハッキング

 本来、不正アクセスは犯罪であり、電脳ハックについては重罪となるが、「攻性」の組織である公安9課では、犯人逮捕の為にあらゆるデータバンクに侵入し情報を収集・改ざんする。
 またCIAや政府関係機関等のデータにもハッキングする場合がある。

環衛星通信傍受網

通称ビッグブラザー。米帝の国家偵察局が誇る、人工衛星を利用した超高速の検索システムで、9課は利用している(一応、外務省の承諾は必要である)。しかし、あまりに集められるデータが大容量のため、9課でさえもオペレーターがフリーズし、そのためイシカワは自分のセーフハウスに来ている老人達の電脳をバックアップとして使用した。
SAC1stで、今来栖を捜索する際に、公衆端末を使用したところを声紋検索でつきとめた。

セーフハウス

言うなれば「隠れ家」。公安9課は、その存在自体が隠匿されている。そしてメンバー自身の身分も偽装されている。そのため住まいも、それとは分からないようにしている。
しかしそれでも安心は出来ないため、メンバーは他に自前のセーフハウスも持っている。

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バトーのセーフハウス

イシカワのセーフハウス
   
素子のセーフハウス

 

 

9課の活動

犯罪抑止

 公安9課の最も基本的な任務の一つが、犯罪が起こることを事前に阻止する「犯罪抑止」である。
 高度に電脳化されたこの時代、通常の県警と地域住民とのコミュニケーションでは犯罪を防止する事は不可能である。そして、この混乱した世相では、常識や宗教の教える「道徳」はアテにならず、いつ、一般住民が凶悪犯罪に駆り立てられるか予測がつかない。ましてや、最初から凶悪犯罪を意図しているテロリストやマフィア等には、従来の防犯思想など無力であって、これら組織だった凶悪犯罪を食い止める術はない。
 以上の様にこの時代、犯罪の凶悪化が進み、事件が起きてからでは遅すぎる事が多い。すでに起きてしまった犯罪に対しては、まず県警が対応するが、重大な犯罪が起きるのを事前に察知し、それを未然に防ぐのが9課の重要な役割である。そのため、犯罪の兆候があり、それを9課が扱うかどうかの判断も、9課の仕事である。

情報解析

 情報は、それ自体だけでは何も力を発揮しない。しかし様々な過程を通過するたびに、その思惑で処理、加工がされ、その内容が変容し、ある一定の影響力を持たせる事ができる。つまり解析した情報を独自に加工、散布する事で、社会の誘導を行える。
 このように様々な情報は、その情報要因を見る事で、将来、犯罪に結びつくかどうかを予測したり、情報操作により思想誘導が可能となる。
 公安9課では、これらの情報の生成、伝達、加工、処理、評価の全ての過程を解明する事で、将来の犯罪動向を事前に予測し速やかに対処できるよう、論理的解析に特化したコンピュータシミュレーションシステム、ならびにデータベースを構築している。そのため、米帝の「環衛星通信傍受網」(通称 ビッグブラザー)を使用し、データ収集を行う。情報の質もさることながら、量と情報の真偽を確かめる力が重要である。
 この時代、アナログメディアよりデジタルでの情報が多い為、いくらでもオリジナルデータの改ざんが可能である。そして、それらの流布も容易にできる。改ざんの痕跡が見つからなければ、オリジナルな情報として知れ渡り、それ故、情報操作も可能である。
 それ故、公安9課の仕事として、この「情報解析」は重要な位置を占める。

行動確認

 略して「行確」である。行動確認とは、その名の通り対象者の行動の全てを確認する事である。
 高度な技術と武装を誇り、「攻性の組織」である公安9課といえども、まずは対象者の身辺に張り込み24時間態勢で尾行、監視を行っている。何時の時代、どのような警察組織でも張り込みは基本中の基本である。公安9課であっても、このセオリーは外せない。

 なぜなら、犯罪者を摘発することは重要であるが、「誤認逮捕」「えん罪」は絶対にさけなればならないことであり、特に法の執行も行う公安9課にとっては、これは一般的な警察機構に比べさらに重要な問題である。

合同捜査

 国際化が進み人や物の交流が広域化し、活発化することにより、国家をまたがって発生する犯罪は少なくない。
 だが今までの縦割りな警察機構では、これら国際犯罪に対しては相手国警察組織との連携が、複雑な政治利害に阻害され、上手く機能しなかった。
 だが独立組織である公安9課は、この壁を破り、様々な国際犯罪にも対応可能となっている。
 その反面、首相直属の組織であるがゆえ、政治判断による他省の主張が優先される事があり、犯罪の根本的な解決に至らない時がある。

潜入捜査

 本来、潜入捜査は「おとり捜査」と同じように、法的には非常に厳しい捜査方法である。
 これまでの日本警察では、法的根拠のない証拠入手には及び腰である。そのため潜入捜査の訓練自体も表向き、あまりなされていなかった。だが、犯罪証拠の入手と検挙には非常に有効な手段でもある。
 公安9課では、通常任務では考えられない、身分の偽造と情報の操作、そして卓越した捜査員の訓練によって、潜入捜査を可能にしている。
 いつの時代も、「スパイ」に代表される秘密工作や情報収集が重要である。ネットによる秘密裏のアクセスと、実体によるこの「潜入捜査」を上手くリンクさせ、捜査を行う必要がある。

人質救出

 現在の日本の警察組織の中にも、人質救出やカウンターテロを専門とした特殊急襲部隊は存在しており、一見すると公安9課は必要が無いように思われる。
 しかしながら人質を無事救出できたとしても、その犯行グループは「トカゲのしっぽ」であって、その根本組織を壊滅した訳ではない。
 事件によっては、各組織の縄張り争いが、解決を遅らせる要因ともなっている。また上層部のお伺いを立てながらの犯人検挙の為、事件解決までに時間がかかる。中国大使館人質立てこもり事件において、少佐が言った「警察の対テロ活動の場合、ここからが長いのよね。往々にして。」と言う言葉に代表される。
 そのため公安9課は、複雑な背景を持つ救出作戦に最も適した部隊ということになる。

要人警護

 公安9課のこれまでの任務で検証した要因が、全て凝縮された任務がこの要人警護である。
 内外に関わらず、政府要人は常にテロリストの標的であり、襲撃を許す事は、テロリズムに対する国家の敗北である。
 カウンターテロには、情報収集が鍵となる。テロ資金や破壊兵器の原材料の監視はもちろんの事、身内の状況まで把握しなければならない。なぜならば、要人警護は県警全体で対処しなければならない最重要任務だからである。しかし、従来の縦割り階層型の組織では、この電脳化社会では情報伝達能力に劣り、刻々と変化する状況では致命的ですらある。
 公安9課は、要人警護等に必要な即応力に富んだ水平的なウェブ型の組織形態をしているのと同時に、全ての情報を全ての隊員が共有するシステムを作り上げている。
 公安9課はチームプレーで任務を遂行するのではなく、各分野のスペシャリストがそれぞれのスタンドプレーで成果を出すため、それが自然にチームプレーとなり、チームワークに結びついているのである。もっとも少人数で情報の並列化を行っているが故に全員の息が合い、すばらしいチームプレーを生んでいるとも言える。

強行突入

 「攻性の組織」として設立された公安9課にとって、最も得意とする任務がこの強行突入である。
 水平的なウェブ型組織形態(企業の全階層・全社員がインタラクティブに顧客と直接つながる組織のことを「ウェブ型組織」と言う)の利点は、即時即応にある。
 公安9課の本当の強さの秘密は、この即時即応であり、つまりは隊員個人個人の成果が合わさった総合的な組織力にあると推察される。これが前項「要人警護」の後半部分で記した、「個人個人のスタンドプレーによる成果が、チームワークに繋がっている」と言われる所以である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

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