攻殻機動隊につながる現在の科学などトピックス

 

 

 攻殻機動隊の世界がなぜおもしろいのか。少佐などキャストのかっこよさ、銃器などのこだわり、ストーリーの緻密さなど色々あげられると思います。しかし何よりも、近未来を扱っているために、攻殻機動隊の世界が身近な世界と感じるからではないでしょうか。攻殻機動隊の世界で描かれている全て、兵器や技術などが現在の兵器や技術から考えてもかけ離れていない、なんか近い将来に我々の目の前に現れてきそうなものばかりではないですか。
 そんな中、新聞などに実際に掲載されていた記事で、攻殻機動隊シリーズの中で描かれていたものがありましたので、集めてみました。

 攻殻機動隊の世界につながる、現在の科学技術。それらを扱っている記事などトピックスを色々ご紹介します。

 ただ、これら技術の悪用や、攻殻機動隊の世界の中で扱われているテロや犯罪。これは現実のものにならないで欲しいと願うばかりです。

 


目次

電脳化技術

機械とつなぐ 意志伝え、義手も操作

迷彩技術

熱工学迷彩 「隠れ蓑」

義体化・アームスーツ技術

ロボットスーツ 生産現場で実証
着るロボ 家庭に(高齢者の生活支援) (ロボットスーツ第2弾)
ロボット開発 ベンチャー通じ実用化 (ロボットスーツ第3弾)
器用に紙を折るロボット  2007/12/30

社会情勢

膨張し続けるロシアの暗部
防衛省へ昇格
ヒトは投資判断せず

 

 

電脳化技術

機械とつなぐ 意志伝え、義手も操作

攻殻機動隊の世界を代表する技術、つまり電脳化技術
以前テレビで放映された「
立花隆が探る サイボーグの衝撃」において紹介された電脳化技術。脳に直接電極を繋ぐのは、主に外国の話でした。
日本のものはまだ脳に直接電極を接続するのでありませんが、しかし実際の医療現場ではすでに患者の意志を、脳の活動の変化として読み取り表示する機械が使われていました。

 


 

日経新聞 平成18年10月30日(月)

 「買ってきたパジャマ、気に入ったかい?」。病室で江口宏さんが話しかける。妻の素子さんはベッドでじっと動かないが、隣にある機械から「はい」と答えが返ってきた。
 素子さんはALS(筋萎縮性側索硬化症〕という難病を患い、体を動かすことはおろか、話すことも自分で呼吸することもできない。それでも宏さんと意思疎通できるのは、脳の活動を読み取る「心語り」という特殊な装置を使っているから。「エアコンの温度も、妻の希望を聞きながら調節できるようになった」と宏さんは喜ぶ。
 心語りは、日立製作所とエクセル・オブ・メカトロニクス(東京・練馬)が共同開発。額に巻いたバンドから発する近赤外光で脳内の血流量を測定する光トポグラフィーという装置と、パソコンなどを組み合わせた。
 脳は活発に働くと血流量が増える。これを利用し、問いかけに「はい」と答えたいときは頭の中で暗算を繰り返すなどしてわざと血流を増やす。約八割の精度で判別し、電子音で返事をしてくれる仕組みだ。
 脳の情報を機械で読み取る技術はBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)と呼ばれる。病気やケガで体が動かなくなった患者には朗報。研究の本場、米国では脳で機械を操作する臨床試験も始まった。
 今年七月、英科学誌ネイチャーに、脊髄(せきずい)損傷で手足がマヒした男性患者の脳に電極を埋め込み、考えるだけでロボットアームやパソコン画面のカーソルを動かせるようにした研究成果が掲載され、世界の注目を集めた。
 発表したのは米ブラウン大学のグループ。患者が頭の中で「右へ動け」などと思い浮かべることで脳の神経細胞が発する電気信号のパターンが変わる。それを百個の微細電極で読み取りデータをもとにアームを動かす。アームでアメ玉を拾い、研究者の手のひらに落とすといった作業までできるようになったという。
 脳の信号を読むことができるなら、逆に外部から脳に信号を送り込むこともできるはず−−。
 こんな発想で研究を進めるのは、ニューヨーク州立大学のジョン・チェイピン教授だ。ネズミの脳に電極を埋め込み、無線操縦のように思い通りの方向に走らせたり、木登りさせたりする実験に成功した。「人間の代わりに、嗅覚(きゅうかく)で地雷探査をさせたい」と意気込む。
 チェイピン教授のもうひとつの狙いは、義手代わりのロボットアームが物に触れたときの重さや感触を、脳が感じられるようにすることだ。
 例えば、軽い物や軟らかい物を持つとき、力が入りすぎると、物を飛ばしたり握りつぶしたりしてしまう。自分の手と同じようにアームを使いこなすには、一方的に操作するのではなく、対象物の情報を脳に伝える仕組みが必要とみている。
 大きな期待がかかるBMI技術だが、こうした研究への警戒感も米国社会では根強い。
 「我々の心をコントロールしようとする研究ではないか」−−。チェイピン教授はかつて民主党議員からこう迫られ、研究の中止を求められたことがある。究極の個人情報といえる頭の中の思考を勝手にのぞかれるのではないかと懸念する人たちもいる。
 BMIを切望する患者に応えるには、技術開発だけでなく、研究者自身の正しい取り組み姿勢、社会の理解、悪用を防ぐ仕組みづくりもまた欠かせない。

 

迷彩技術

熱工学迷彩 「隠れ蓑」

攻殻機動隊の世界を代表する技術である迷彩技術がすでに開発されている。
もちろん試作段階で、プロジェクタを2台必要とするなど大がかりではあるが、半透明となることが出来る。
またアメリカ軍も開発をしているが、その紹介サイトが見つかりません。写真も載っていたので、残念です。

 


 

http://projects.star.t.u-tokyo.ac.jp/projects/MEDIA/xv/oc-j.html

すでに攻殻機動隊ファンの間では話題になっている、東大の「光学迷彩」紹介サイトです。

http://rikunabi-next.yahoo.co.jp/tech/docs/ct_s03600.jsp?p=000940

もう1つ、東大の稲見教授とプロダクション・アイジーの石川社長が、「光学迷彩」について対談したのを紹介するサイトです。

義体化・アームスーツ技術

ロボットスーツ 生産現場で実証

士郎正宗氏の作品には欠かせない、アームスーツ(攻殻機動隊のシリーズ)やLMランドメイト アップルシード)は、搭乗する人間を完全に覆い尽くすほど大がかりなスーツですが、人間本来の力(筋力)を増大する装置という点では同一であります。
ただしサイボーク化とは違い、身体の一部を機械化(義体化)するのではなく、機械を装着(付ける・着る)して人間の機能を向上させる、もしくはパワーを出すのです。

 


 

日経新聞 平成19年1月5日(金)

 東京理科大学の小林宏・助教授は住友建機と組み一月末から「パワーアシストスーツ」の実証試験を建設機械の製造現場で始める。腕や腰の運動を補助するパワースーツは、溶接や組み立て工程で作業者の負担を十五キロ前後軽減する。使い勝手など検証、将来の労働力不足を補えるよう女性や高齢者などでも働きやすい環境作りに役立てる。
 パワースーツはゴムチューブ状の人工筋肉に外部から空気を送り収縮させて腕力などを補う。人工筋肉の配置など変えれば様々な作業を補助できる。製造原価は現状で約十万円で重さは上半身用、下半身用ともに約三キログラム。
 子会社の住友建機製造が千葉市にもつ生産ラインで実証試験する。溶接工程では作業者の四割が腰痛をかかえるとのデータもあるため、下半身用スーツを着用してもらい腰の負担がどの程度軽くなるか調べる。組み立て工程では上半身に装着するタイプを利用する。

 


ロボットスーツ 第2弾

ロボットスーツの記事として、第2弾になります。
画像を見ると上の物より製品に近そうです。経済産業省も2025年にはロボット市場が生まれていると予測しています。そうなれば、アームスーツもLMも、夢ではないでしょう。

 


 
日経新聞 平成19年2月15日(木)
着るロボ 家庭に(高齢者の生活支援)
大和ハウスと筑波大発VB(来年レンタル・販売)
 人が着用して手足の動きを助ける「ロボットスーツ」が実用化の段階に入った。開発に成功した筑波大学発のベンチャー、サイバーダイン(茨城県つくば市)が大和ハウス工業と提携し高齢者の生活支援用などに年四百体を量産、二〇〇八年からレンタル・販売を始める。大和ハウスは利用者のバリアフリー住宅なども開発する。ロボスーツは工場用の開発も始まり、少子高齢化時代の新しい産業となりそうだ。

 サイバーダインのロボスーツ「HAL」(製品名)は筑波大大学院教授を兼ねる山海嘉之社長が開発した。今は福祉施設に試験的に置いている。このほど大和ハウスを引受先とする十億円規模の第三者割当増資を実施した。大和ハウスはサイバー社に一五%を出資し、筆頭株主の山海氏に次ぐ第二位株主となった。
 サイバー社は調達資金で今秋までに量産設備などを整備したうえで、来年にも大和ハウスの営業網を活用し個人の生活補助や福祉施設のリハビリ用にレンタルを始める。料金は年産四百体の時点で月六万−二十万円。大和ハウスは同じ時点で、一体五十万円程度での販売を目指している。
 住宅メーカーは成長分野の高齢者・要介護者向け市場に着目している。大和ハウスはサイバー社と協力し、ロボスーツを着た高齢者と要介護者が生活しやすい在宅ケア用住宅や老人ホームを開発していく。
 グループで運営するフィットネスクラブに、スーツを使い健康増進やリハビリにつながるトレーニングメニューも提供する。労働者がスーツを着用して荷物を持ち運びやすくする活用法も共同研究し、〇九年の商品化を狙う。
暮らし・工場 大きく変化も(コスト・安全 課題に)
 ロボットの目的は人に代わって自動・省力化の作業をこなすことだった。着るロボットは人と一緒に動き、働く。近未来型の実用化でロボットの利用場所と使い道が広がれば、生活スタイルや生産方式を大きく変える可能性がある。普及にはコストダウン、安全性の検証などが課題となる。
 日本は世界一のロボット大国。市場規模は年間七千億円を超えるが、主流は工場などに据え付けて溶接や塗装を担うアーム型。経済産業省は「二〇二五年に医療福祉分野で約九千億円のロボット市場が生まれる」と試算しており、その中核の一つに期待されるのがロボスーツだ。
 従来の産業用でも、ロボスーツを導入すれば生産の改善につながる。人手に頼っている細かい搬送・組み立て作業は、今のロボットでは代替できないからだ。トヨタ自動車は重量物を持ち運ぶためのロボスーツの開発に着手した。クレーンなどを使わずにエンジンや
車体部品を運ぶ構想だ。
 ロボスーツ市場に参入する大和ハウス工業の試算では、現時点で仮に販売すれば価格は一体二百万円程度。サイバーダイン社の事業に協力して当面、五十万円に下げたい考えだが、狙い通り量産効果を引き出せるかどうかは不透明。サイバー社のレンタル費用(個
人向けは月十万円前後)も高齢者には大きな負担だ。ロボスーツごと倒れてけがをしては元も子もない。サイバー社の山海嘉之社長は「十分な安全策をとっている」と説明するが、安全性確保は普及のハードルとなる。経産省は昨年末に次世代ロボットの安全に関する委員会を発足。生活支援ロボットなどについて設計段階からの指針を今年度中にまとめる予定だ。

 

ロボットスーツ、何ができる?
半身まひ患者の回復を支援 松下電器が08年度にも商
リハビリ・歩行支援 サイバーダインが来年からレンタル
工場での重量物の搬送など トヨタ自動車が実用化を検討
軍事目的 歩兵の戦闘能力向 ウエ へ米などで研究

 

ロボットスーツ
 ボディースーツのように着用し手足の動きを補助する。最も実用化に近いサイバーダイン製の仕組みはこうだ。人が筋肉を動かそうとすると脳から運動を命令する電気信号が発生し、これをスーツ内側のセンサーが皮膚表面で感知。同時にスーツをモーターで人の動きより一瞬早く動かす。足腰や腕に負担をかけず歩行でき、片手で20キログラム以上の荷物を軽々と持ち上げられる。
 松下電器産業が試作した半身まひの回復支援用は、まひした片腕に伸縮するゴム製の人工筋肉をつける。正常な方の腕を動かすと空気圧縮機を通じて、まひした腕に同じ動きをさせる。

 


ロボットスーツ 第3弾

ロボットスーツの記事として、第3弾になります。
上にある第2弾のロボットスーツと同じ物です。この「HAL」が一番、身近な存在なのでしょう。

 


 
日経新聞 平成19年2月19日(月)
ロボット開発
ベンチャー通じ実用化
 茨城県ではロボットの研究開発が盛んだ。なかでも産業技術総合研究所など筑波研究学園都市(つくば市〕に集まる研究機関は、産業用から人間の生活に密接にかかわるものまで、幅広い分野で研究に取り組んでいる。ベンチャー企業を通じて実用化も進んできた。
 日本ロボット工業会によると、産業用ロボットの今年の生産額は七千五百億円の見通し。これに比べると人間の暮らしを助ける「サービスロボット」の本格普及はまだ先の話だが、県内の各機関は実用化を見据えた研究を加速、この分野で最先端を走っている。
 産総研の比留川博久・知能システム研究部門副研究部門長はヒト型の二足歩行ロボットを研究。最新の「HRP-3」は実用化を想定し、一定量の雨などにも耐えられる構造にした。同氏は介護予防リハビリ体操の補助ロボット開発にも乗りだした。これ以外にも産総研ではアザラシ型の「パロ」など、サービスロボットの研究が活発だ。
 国内外の医療・福祉機関から注目を浴びている研究成果が、筑波大学の山海嘉之教授が開発したロボットスーツ「HAL」。独特の仕組みで高齢者や障害者の身体機能を拡張し、生活を支援する。製造現場で働く人が身につけて働く、といった使い方も想定する。
 ロボットスーツはベンチャー企業のサイバーダイン(つくば市)を通じて実用化し、個人・団体向けに試験販売を始めた。今年の夏以降につくば市内に研究・製造拠点を建て、生産能力を年間約四百体に高める計画。オランダなど海外で拠点を設ける構想も持っている。
 サイバーダインは第三者割当増資を実施し、大和ハウス工業が十億円規模を引き受けた。ロボットスーツの利用を想定した住宅を共同開発する。
 豊富な研究成果を生かそうと、茨城県はロボット産業の育成に取り組んでいる。県内の研究機関や、ロボット要素技術を開発する企業に対してヒアリングを実施、三月末までに結果をまとめる。テーマごとに研究交流会を立ち上げる考えだ。

外国政府の要人も
「HAL」の視察に訪れる

器用に紙を折るロボット

義体技術のウチ、手の指に特化した物です。世界有数の義体使いである少佐も、少女時代は強い力は出せても、微妙な動きをさせることが出来ず、お気に入りの人形を壊したり、紙を折っている途中で折り紙を破き、悲しい思いをしていました。
電脳に繋がってはいませんが、この機会はセンサーで細かい力加減が出来そうです。

 


 
日経新聞 平成19年11月30日(金)
産業用として実用化目指す
ベンチャー通じ実用化

 京都大学の横小路泰義准教授らは、紙のたわみをとらえながら、器用に紙を折るロボットを開発した。携帯電話に使うフレキシブル回路基板や配線作業など、曲がりやすい電子部品を扱う産業用ロボットとして実用化を目指す。
 ロボットは長さ約50cmの4本の腕を持つ。それぞれの腕の先端に取り付けた触覚センサーで紙のたわみやブレを検知。基本動作を覚えさせておくだけで、ずれると自動的に腕を動かしながら修正し、器用に折り続けることができる。
 曲がりやすい電子部品は加工時にたわみなどが生じやすく、製造ラインでの動きが予測しにくい。通常の産業用ロボットでは扱いにくい。
 開発した技術を応用すれば、携帯電話製造での生産自動化を拡大でき、作業効率を引き上げられる。


折り紙のたわみやブレを検知し、
腕の位置を微調整する


この様になるのは、いつだろうか

社会情勢

膨張し続けるロシアの暗部

攻殻機動隊TVシリーズやイノセンスに、「択捉経済特区」「北端」が出てきますが、多国籍企業や犯罪者が入り込み、司法当局が介入できないぐらい治安が悪い、というように表現されています。この記事は、択捉近辺ではないけれど、ロシアの北東端が同じような状況であることを知らせています。

 


 

日経新聞 平成18年12月15日(金)

 ロシアの最東端に位置するチュコト自治管区。中心都市アナドゥイリの現在の気温はマイナス約二十度。日照時間は二時間に満たない。べーリング海峡をはさんで米アラスカ州に対峙(たいじ)するという冷戦時代の戦略上の重要性がなくなったうえ、産業にも乏しい。
 そんな連邦政府の頭痛の種であった極北の地が今、急速な発展を遂げている。
 理由はひとつ。元石油王で資産規模百八十三億ドル(約二兆円、二〇〇五年米フォーブス誌)というロシア最大の富豪アブラモビッチ氏が二〇〇〇年から知事を務めているからだ。プーチン大統領がこの地に縁もゆかりもないアブラモビッチ氏を送り込んだのも、経済てこ入れを期待してのことだった。
 同氏はまず系列企業を招いて産業を復興し、自らも所得税として年二十億ルーブル(約八十八億円)を支払う。この結果、自治管区の予算は就任前の十五億ルーブルから百億ルーブル近くまで増え、財政的に潤沢な自治体に変貌(へんぼう)した。
 ただ、辺境の地の復興には大きな副作用があった。犯罪の増加である。特に、官僚らによる汚職は日常的となり、「収賄は今では数千万ルーブル単位。投資が十分に行き渡らなくなった」と独立新聞のロジコフ現地駐在記者は語る。
 アブラモビッチ氏は汚職官僚を解任するなど処分を下しているが、「ファミリーという内輪の論理で解決し、裁判など法的措置に訴えることはない」(同)。しかも、所有するボーイング機を飛ばして知事が今年現地入りしたのは八月の二日間だけ。"鬼の居ぬ間"に汚職は広がる一方だという。
 そこで顕著になったのがマスコミ統制。ロジコフ氏もかつては現地ラジオ局の報道局長だったが、地方政府の批判を展開したことで解任された。アブラモビッチ氏の意向を反映したものかどうかは不明だが、利権の構造を守ろうという官僚の思惑があるのは確実だ。
 人気と権力を併せ持つ首長、首長による企業への関与、広がる官僚汚職、−−言論統制−−。チュコト自治管区の現状は、そのままプーチン大統領が支配するロシアの縮図でもある。
 「問題のポロニウム210が英国以外で生産されたとどうして言えるのか」。旧ソ連国家保安委員会(KGB)スパイで英国に亡命し、先月変死したリトビネンコ氏の体内から放射性物質が検出されたことについて、チャイカ検事総長はこう強調、ポロニウムの出所や管理体制について調査しないことを言明した。
 民主国家を標樗(ひょうぼう)するプーチン政権だが、くさいものにはふたをすることで国民を傍観者に似た立場に追いやる手法は、帝政ロシアやソ運共産党による独裁時代と変わらない。プーチン大統領のチェチェン政策を批判していたジャーナリストのポリトコフスカヤ氏がモスクワの自宅アパートで銃殺された事件も真相は依然明らかにされないが、その責任を追及する世論が盛り上がることはない。
 一連の事件はロシアに暗部が根強く残っていることを世界に印象づけるだけでなく、暗部にメスが入らないまま膨張していることも示した。「ビジネスも立ち止まって冷静になる必要がある」。ロシアに進出している日本企業の幹部は警戒感をあらわにし始めた。

 

防衛省へ昇格

攻殻機動隊TVシリーズでは、公安9課は当初「国際救助隊」として創設された。
そして他の組織も、現在の自衛隊に当たる組織は「
自衛軍」として登場している。

 


 

平成19年1月9日(火)

 この日、防衛庁は「防衛省」へ昇格した。周知のように今までの防衛庁は、内閣府の外局として、外務省と比べて一段格下に置かれていた。つまり「庁」は「省」より下の組織である。



 防衛庁が「庁」であったのには理由がある。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」とする九条二項の下で、自衛隊は「自衛のための必要最小限度の実力」とされてきた。自衛隊は決して普通の軍隊ではない。「海外派兵」を決してしない、専守防衛のための特別な実力組織である。所管の組織が、各国と異なり、防衛「庁」とされてきたのも、この自衛隊の位置付けに基づく。防衛庁が庁であり、その長が防衛庁長官であることは、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」(憲法前文)したことを世界に表現する一端だった。国民や世界に自衛隊の存在が理解されてきたのも、そうした姿勢によるところが大きいと言える。

・・・・・・・ 中略 ・・・・・・・

 実際、同法案は日本の平和主義、軍事外交政策を大きく変えようとする動きの一環と認識せざるを得ない。法案によると、昇格と同時に、国際緊急援助活動、国際平和協力業務、周辺事態における後方地域支援のほか、テロ特措法やイラク特措法に基づく活動までを、自衛隊の「本来任務」に格上げするとしている。

(「カナロコ」より抜粋 http://www.kanaloco.jp/editorial/entry/editoria1/ )

 


 
自衛隊の海外派遣の合法化
 1990年8月2日に、イラクがクウェートに侵攻したことにより始まった湾岸戦争では、日本は自衛隊をペルシャ湾に派遣した。
それまで自衛隊の海外派遣はタブー視されていたが、金銭の支出ではない形での国際貢献を要求する諸外国の圧力もあり、国連平和維持活動(PKO)として参加させるため、急遽PKO協力法を整備し、ペルシャ湾の機雷除去のために、海上自衛隊の掃海艇を派遣した。ここに「自衛隊の海外派遣」としての道筋は作られた。ただ、ここではイラク国内への派遣ではなく、「
後方支援」であった。
 次は湾岸戦争で敗北したイラクが受諾した停戦決議「国連決議687」で、イラクは大量破壊兵器の不保持が義務づけられていたにもかかわらず、査察団への非協力的態度、また2001年9月11日に起こったアメリカ同時多発テロのため、アメリカ国内ではイラク制裁に傾いていき、2003年3月19日には「イラクの自由作戦」と命名された作戦に則って「イラク戦争(第2次湾岸戦争、2003イラク侵攻、とも呼ばれる)」が開始された。
 ここでは自衛隊(陸上自衛隊)は、イラク戦争終了後に比較的治安の良いサマーワにおいて、「
治安維持戦後復興の援助」を行った(イラク特措法により派遣活動の柱:人道復興支援活動と安全確保支援活動)。この時初めて自衛隊は、災害救助以外で他国の地(とくに戦闘地域)を踏むことになった

このように「自衛隊の海外派遣」の合法化は、着実に進んでいる。

この先にあるものは
 やはり自衛隊の「自衛軍」昇格でしょう。サマーワ入りしたとはいえ、他国軍隊との共同治安であり、戦闘地域とは言っても比較的安全な後方でもあった。そのため、現在の自衛隊としての位置づけのまま戦闘地域入りできたし、自衛隊員に犠牲が出ることもなく日本へ帰国することが出来た。しかしこれからは、自衛隊員の犠牲が出そうな地域派遣も要求されるのではないだろうか。そうなると、「軍」への昇格も時間の問題であると思われる。

 

 

結構、政治がらみの話題になってきました。しかし私は右派でも左派でもありません。
強いて上げれば、攻殻派・・・かな。

 
さらに、この先にあるものは
 もちろん、国際救助隊としての「公安9課」創設しかない。初代課長(もしくは部長(映画版では))は誰がなるのかな?。
楽しみである。

ヒトは投資判断せず

攻殻機動隊 S.A.C.の「第14話 全自動資本主義」で出てきた、「全自動株式売買システム」と言うようなものがすでに稼働していました。24時間稼働で、人間が指示を出さなくてもプログラムが自動で売買行為を行う。まさに攻殻世界で描かれいるシステムです。
この記事のすぐ後には、そこまで大がかり(たぶん)なシステムではないけれど、もう少し小規模で人間の力が必要なシステムも紹介されています。攻殻機動隊の世界にも、こんなシステムもありそうですね。

 

 


 

日経新聞 平成19年1月27日(土)

 カリブ海に浮かぶ常夏の島国、グレナダ。佐渡島の半分ほどの島には欧州有力ベッジファンド、スーパーファンドの「電子頭脳」がある。二十四時間休みなく動き続けるコンピューターが株、債券、商品など百を超す世界の先物を監視。価格変動の傾向を読み取るや否や、即座に売り買いの指令を出す。取引は完全に自動化され、人間の意思が入り込む余地はない。

 平均収益率20%

 自動投資は極東の島国、日本の株価指数先物にも及ぶ。「人間には恐怖や欲望などの感情がつきまとう。冷静さが求められる運用の世界で、ヒトはコンピューターに勝てない」。日本法人社長のマーカス・ビュッヘル(40)は断言する。感情なき売買に徹する電子頭脳の平均収益率は年二〇%に達した。
 技術革新で株価は瞬時に世界を駆ける。市場では新たな投資手法が生まれる。
 独立系運用会社ベイビュー・アセット・マネジメント(東京・千代田)。相関性のある銘柄を同時に売買する「ペア・トレード」を手掛ける干葉祥二(41)が画面をみると、「日東電工・信越化学」の文字が警告を示す赤色に光っていた。
 日東電工株は業績修正を受け急落していた。「両株の価格差は過去の平均に比べ開き過ぎ」というコンピューターの判断に従って干葉は日東電工株を買い、信越化学株を空売りした。その後、価格差が縮小すると反対売買して利益を得た。
 判断材料は過去の株価だけ。業績予想も経営体制も関係ない。機械的に取引する「無機質な株主」が現れては消えていく。
 「アルゴリズム取引」という手法がある。コンピューターが顧客の注文を小口に分け、最適な価格や数量を瞬時に判断して売買する仕組みだ。極めて細かく注文を出すことから「ミリセカンド」(千分の一秒)の異名を持つ。クレディ・スイス証券では取引全体の七割を占めるまでになった。「人手を介さないので、内容が漏れない秘匿性も長所」とエレクトロニック・トレーディング部長の浜田智彦(41)は分析する。

 受け身が効率的

 機関投資家も判断を「放棄」する。年金積立金管理運用独立行政法人は二〇〇六年三月末で日本株を約十九兆円保有。うち十四兆円を東証株価指数に連動して運用している。
 大半を連動型で運用するのは、手間をかけて有望株を発掘するより「指数に連動した受け身の方が効率的と結論付けた」(企画課長の海野耕太郎、40)ため。投資の基本とされる個別株の価値判断をせず、相場全体に追随するので「フリーライダー」(ただ乗り)とやゆされることもある。
 常識でとらえきれない株主。それはコンピューターの領域にとどまらない。
 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は〇六年末、厳格なイスラム法(シャリア)に対応した日本株指数を導入した。決定的な役割を果たしたのはイスラム法学者。投資可能な銘柄を半年かけて選び出した。
 好業績でも法にそぐわなければ投資しない。酒、たばこ関連を除外。利子収入は禁じられているので金融を除き、負債比率の高い企業も外す。こうして商社や銀行、NEC、富士通などが投資リストから消えた。
 イスラム教徒向け取引を示す「イスラム金融」は世界的なブーム。「新指数を通じ日本へのオイルマネー流入が増える」。S&Pマネージング・ディレクター、デービッド・ブリッツァー(58)は予想する。
 市場を覆うのは従来の相場観や経験則を超えた取引のうねりだ。投資行動は合理的だが、投資される企業には株価がなぜ動くのか分からず、不合理に映ることもある。新しい取引手法の台頭は企業と株主との関係を根底から揺さぶっている。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

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